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2000/ 4/17  序文追加


 ゼパニヤは紀元前639〜608年のヨシヤ王の治世の預言者です。
 第1章には、怒りと悩みのに満ちた来るべき日のことが述べられています。
 第2章には、正義と謙遜さを求めよとのイスラエルの民への勧告が記されています。
 第3章には、末日における人々の不義と暴虐を神が地上ごと焼き滅ぼすことや、イスラエルの残りの者に対する祝福について書かれています。



 ゼパニヤは、エレミヤナホムハバクク、真鍮版のリーハイと共に同時代の人であったと言われています。彼が民を教え始めた直接のきっかけは、ユダヤ近隣諸国を脅かす外敵の急襲と徹底した破壊でした。明らかに、この恐るべき敵はそれまでの支配者のアッシリア人でも同盟国のエジプト人でもなく、すでに南西アジアを騒がしていた野蛮なスクテヤ人でした。剣を崇拝して殺人と略奪のみを誉れとする、この残忍な敵の部隊は、すでに地中海の東沿岸を総なめにしながら、更に南下しました。予言者は民に対して語るべき言葉を持っており、民もその声に耳を傾けるべきでしたが、彼らの惰眠は破られることになります。

 C・FカイルとF・デリッチは、ゼパニヤはこの差し迫った危険に注意を喚起しながら、神の裁きの普遍性を強調したと指摘しています。
 「ゼパニヤの予言は、裁きと救いとを含めて、より普遍的な意味合いを持ち、一枚の完全な絵を構成している。それは、ユダはその罪悪ゆえに、また諸国はエホバの民に向けた宣言だけでなく、神の怒りの火によって全地を焼き尽くされるエホバの大いなる恐るべき日をくまなく描写している。」

 このような教えは、霊的、肉体的な裁きの備えをしている場合の現代の人々にとっても、意義のあるものです。



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