ヨシュア記 第3〜5章研究解読



第3章14〜17節
第5章1節



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2004/ 3/ 2  第3章14〜17節 UP
2004/ 1/29  第5章1節 UP



第3章14〜17節

14節 こうして民はヨルダンを渡ろうとして天幕をいで立ち、祭司たちは契約の箱をかき、民に先立って行ったが、
15節 箱をかく者がヨルダンにきて、箱をかく祭司たちの足が水際にひたると同時に、― ヨルダンは刈り入れの間中、岸一面にあふれるのであるが、― 
16節 上から流れくだる水はとどまって、はるか遠くのザレタンのかたわらにある町アダムのあたりで、うず高く立ち、アラバの海すなわち塩の海のほうに流れくだる水は全くせきとめられたので、民はエリコに向かって渡った。
17節 すべてのイスラエルが、かわいた地を渡っていく間、主の契約の箱をかく祭司たちは、ヨルダンの中のかわいた地に立っていた。そしてついに民はみなヨルダンを渡り終わった。


 神が紅海を分けた時(出エジプト記14章21〜29節)、イスラエルの目の前でモーセが神によって大いなる者としたように、ヨシュアも同じようにヨルダン川が分かれることによって大いなる者としました。いずれの場合においても、イスラエルは水の中を通って新しい生活に入りました。パウロがイスラエルの「雲の中、海の中(1コリント10章2節)」のバプテスマについて語った時に、この部分がパウロの胸中にあったのかもしれません。どちらの場合においても、そこを通り過ぎることは、新しい聖約に同意することを意味しています。かくてイスラエルの人々は、過越しの最初の日にヨルダン川を横切ることができました(出エジプト記12章3節、ヨシュア4章19節)。ヨシュアはこの他にも敵に代わって戦った神の奇跡を目撃しています(ヨシュア第10章10〜14節)。




第5章1節

1節 ヨルダンの向こう側、すなわち西の方におるアモリびとの王たちと、海べにおるカナンびとの王たちとは皆、主がイスラエルの人々の前で、ヨルダンの水を干しからして、彼らを渡らせられたと聞いて、イスラエルの人々のゆえに、心は消え、彼らのうちに、もはや元気もなくなった。


 イスラエルが誰も住んでいない土地へ入って行ったのではないことは聖文から明らかです。逆にカナンとして知られる土地には、何世紀も人が住んでいました。ヨルダン川を奇跡的に渡ったことを聞いたときのアモリ人の王とカナン人の王の反応は、カナンの全地を神がイスラエルの足元に置いたことを示しています。イスラエルはただ、すでに心理的に敗北している者を物理的に征服すればよいだけでした。しかし、彼らが神と交わした聖約を放棄し始めたとき、神が与えた優位性は失われました。



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