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2000/ 7/28  序文追加


 箴言は新約聖書にしばしば引用されていて、その一部はソロモンによって書かれていて、多くの格言や詩を含んでいます。

 第1〜9章には、真の知恵についての説明が述べられています。
 第10〜24章は、正しい生き方と誤った生き方についての教訓を集めたものです。
 第25〜29章には、ユダの王ヒゼキヤに属する人々が記録したソロモンの箴言が収められています。
 第30〜31章は、徳高い女性について述べられたものです。




 箴言と伝道の書は、「知恵文学」と呼ばれることがあります。古代近東の賢者たちは、知恵は知識に勝ると考えていました。なぜなら、知恵は知識を包含して、悟りと道徳的な振る舞いをも含んでいたからです。どんなに博学な人であっても、その人の行いが立派な信条と一致していなければ、賢者とはいえません。それにヘブライ人のあらゆる知的な徳のように、知恵は実践に基づくものであって観念的なものでもありません。元来知恵とは、成功を収めるための秘訣となっています。知恵は道徳と知的判断の中枢である心に宿ります(列王紀上3章9〜12節)。

 旧約聖書の箴言は、ヘブライ人の「知恵文学」の典型であり、民族の歩みの中から生まれ、賢者によって簡潔な行動模範にまとめられています。もろもろの預言者が記した書と比較すると、箴言の書は神の啓示による部分が少なく、人間の判断によると思われる部分が多くあります。列王紀上4章32〜33節には、箴言を書いたことに関連して、ソロモンが自然、人間、神の関係をあらゆる面からとらえて数千の箴言を説いたと述べています。それらの箴言がすべて「聖書」に収められているのか、また「ソロモンの箴言」とある部分が全て本当にソロモンの作なのか、現段階として明確な答えを出すのは難しいことです。

 いずれにしても、箴言の第1章から第9章は「ソロモンの箴言」と題されていて、大部分は父親から子供への勧告という形式をとっていますが、知恵に関する長い詩も幾つか収められています。例えば第8章では、「知恵」が擬人化され、抽象概念ではなくて神会の一人として表わされているようです。第10章から第22章16節までは、箴言の特徴ともいえる型にはまった簡潔で詩的な短い対句だけがならんでいて、「ソロモンの箴言」という見出しが妥当です。第22章7節から第24章の終わりまでは、道徳と社会の問題に関する色々な訓戒や金言が、比較的長い文章で記されています。第25章から第30章までは、これも「ソロモンの箴言」と呼ばれる章を構成しており、第30章は「アグルの言葉」、第31章は「王レムエルの言葉」となっています。



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