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2000/10/ 5  序文追加


 この書は元々使徒パウロがコロサイの教会の伝道者エパフラスの訪問を受けた後に、コロサイ人に書き送った手紙です(コロサイ1章7〜8節)。エパフラスはパウロに、コロサイ人が重大な過ちに陥ろうとしていると述べています。彼らは幾つかの外形的儀式に注意深く従って(2章16節)、また物質的な欲求を断ち、「天使礼拝」を行っているということで自分たちが他の人々よりも優れていると考えていたようです(2章18節)。コロサイ人たちは、このような行いの故に、自分たちは聖められていると考えていたようです。彼らはまた、自分たちは他の教会員よりも、宇宙の奥義を深く理解しているとも思っていました。パウロはその手紙の中で、贖いはキリストを通してのみ与えられることや、また教会員は賢くあってキリストに仕えなければならないことを教えて、彼らの過ちを正しています。


第1章には、コロサイ人へのパウロのあいさつが記されています。
第2〜3章は、教義的な内容になっており、贖い主としてのキリストや偽りの礼拝の危険性、復活の重要性などについて述べています。
第4章では、聖徒はすべての事において賢くなければならないと教えています。



 パウロはコロサイに住む聖徒たちと、またラオデキヤとヒエラポリスの近郊の町ら住む教会員(コロサイ4章12〜13、16節)に宛てて、この手紙を書いています。手紙を書いた時期は初めてローマで捕らわれた時のことと言われています。パウロはキリストとその召しの尊さをそこなうユダヤ人と異邦人の思想に対抗するために、この手紙を書いています。イエスこそが救い主であり、人とその父であるエロヒムとの間の唯一の仲保者であることをパウロは是認しました。神の全てを受け継いでいるのはイエス唯一人であり、また人を神の位に昇らせることができるのも、イエス唯一人であると述べています。それゆえに、人々はイエス・キリストに関する事柄に愛情を注ぐようにすべきであるというのが、パウロの主張です。

 コロサイは、東西を結ぶ有名な貿易路上のフルギヤに位置していて、あまり重要性のない町でした。紀元前5世紀には、この町は通商上多少重要な地位を占めていましたが、パウロの時代にはこの町の影響力は低下しており、近隣の2つの町、ヒエラポリスとラオデキヤが興隆し、かつてコロサイが得ていた貿易上の地位を確立しています。ある学者たちは、パウロはローマで捕らわれる前にコロサイを訪れたことは一度もないと推測しています(コロサイ2章1節)。

 従って、教会の支部がどのようにしてこの町に建てられるようになったかに関して疑問が生じます。しかし、エパフラスという名のコロサイ人がパウロの第3回伝道旅行中にエペソでパウロから福音を聞いて改宗したと学者は信じています。このエパフラスはコロサイとその近隣の地方で福音のメッセージを宣べ伝えた宣教師であったと思われます(コロサイ1章7〜8節、4章12〜13節)。また他の学者たちは、パウロは第3回伝道旅行でコロサイを訪れて、その地方か他の地方に教会を建てて、当時すでに存在していた教会に援助を与えようとしたと考えています(使徒18章23節、19章1節)。しかし、そのいずれであろうとも、パウロはローマでの監禁を解かれたらコロサイを訪れたいと切望していたことは確かです(ピレモン22節)。



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