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2000/ 9/ 4  序文追加


 新約聖書の中のパウロが書いています。パウロがコリントの聖徒に、彼らの中に見られる無秩序を正すために書き送った手紙で、その当時のコリントの人々は道徳的に邪悪な社会に住んでいました。

 第1章には、パウロのあいさつと感謝の言葉が記されています。
 第2〜6章にはコリント人の過ちをたしなめるパウロの言葉か書かれており、人の体は聖霊の宮であって自分自身のものではないと教えています。
 第7〜12章には、幾つかの質問に対するパウロの答えが記されています。
 第13〜15章は、慈愛や霊的な賜物、復活に関した内容です。
 第16章には、信仰を強く保つようにとのパウロの勧告が含まれています。




 使徒パウロの生涯を彩るひとつのテーマは、彼とコリントに住む改宗者の間の意志の伝達とニュースの交換であると言われています。パウロはこれによって、コリントの改宗者たちの間で、道徳に関する標準や教義について意見の食い違いがあることを知ります。ある者はパウロやパウロと共に働いた他の宣教師たちの教えを自分勝手に、自由に解釈し、またコリントの町の悪名高い性的放縦を擁護する者もいました。このような問題が生じたのは改宗者の育った環境や当時の町の状態によるものです。新たに入ってきた宗教の教えと自分たちの考えや行動を決定してきた古くからの生活様式とは相いれませんでした。

 このような問題が発生したことは、パウロにとって実に残念なことです。そこでパウロは、他のことで以前から解答を求められていたこともあったので、キリストの復活を記念する復活祭に合わせて、コリントの人々へ手紙を書くことにしました。これが「コリント人第一の手紙」です。

 パウロはコリント人へ、おもに生活を正すことを求めて手紙を書いていますが、この手紙を送った理由が少なくても2つあります。


現在は残っていない、最初に出した手紙によって生じた誤解を正す。
同じく現在は残っていない、コリント人がパウロに宛てて書いた返事の中の質問事項に答える。


 ただ、残念ながらこのコリント人第一の手紙と名付けられているものを読んで、パウロの最初の手紙とそれに対応するコリントの聖徒たちの返事を、ただ想像することしかできません(7章1節)。ということは、ある1通の古い手紙を発見した人と同じ状況にあると言えます。その手紙を読んで、その手紙にはどんな問題や疑問点があったのかを推測しなければならないわけです。また、この書もパウロの他の手紙と同様、正確な日付が書かれていません。しかし、パウロが過越の祭の時までエペソにとどまると言っていることや、コリントに冬の間滞在したいと記されていることを考え合わせると、早春に書かれたのではないかと思われています。

 これらを考え合わせて、同時にパウロの生涯について知られているところを総合すると、紀元57年の3〜4月頃に書かれたものと考えることができます。



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