コリント人への第一の手紙 第15章研究解読



第15章29節



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2001/ 5/27  第15章29節訂正
2000/ 4/15  第15章29節 UP



第15章29節

29節 そうでないとすれば、死者のためにバプテスマを受ける人々は、なぜそれをするのだろうか。もし死者が全くよみがえらないとすれば、なぜ人々が死者のためにバプテスマを受けるのか。



 この聖句は現在のキリスト教においては説明ができないゆえに、存在しないと否定されているものです。しかしながら、12節からのパウロの死人の復活の説明は、まぎれもなく、また明らかに「死者のためのバプテスマ」についての教義があったことの証拠です。つまり、


パウロは死者の復活がないのなら何故死者のための儀式を教義があるのかと、死者の復活を信じない人々に向かって問いかけています。


 この部分は聖書が完全ではないということができる重要な箇所です。仮にこの部分を否定するとしても、聖書に書かれてある以上、これはなんらかの儀式についてパウロが語っているものであり、ここにしかないからと言って死者のためのバプテスマを否定することは「聖書を否定」することになるでしょう。聖書中に明確な説明がないということは、逆に考えて、なぜこの部分にしか存在しないのかを考える方が、聖書中にあるいろいろな不明瞭な点を吟味する上で、重要な姿勢であると言えます。この「死者のためのバプテスマ」は、パウロの時代には執行されていませんが現在では回復された教義により行われています。




第15章41節

41節 日の栄光があり、月の栄光があり、星の栄光がある。また、この星とあの星との間に、栄光の差がある。


 ここに書かれてあることは、人の最後の裁き後の受け継ぎとなるものの段階を示しています。「日の光栄」とは、神やイエス・キリストなどの高貴な存在と同次元の世界に住むことを意味しています。月及び星の光栄とは、日の光栄より下に位置する段階で、月の光栄はキリストの訪れは受けますが、神が直接訪れることはなく、星の光栄とは、聖霊の訪れは受けますがキリストの直接的な訪れはないとされています。またこれらの光栄よりも低いものがあり、それらは滅びの子とルシフェルに従う者たちが投げ込まれる場所となっています。

 また「永遠の生命」とは、日の光栄を受け継ぐ人々だけに与えられるもので、文字通り「永遠に生命を生みつづけることができる」というものです。各光栄にはそれぞれに対応した律法があり、日の光栄の律法に堪えられない者は月の光栄を受け継ぎ、月の光栄の律法に堪えられない者は星の光栄を受け継ぐことになり、さらに星の光栄の律法をも堪えられない者は、これより下の階層に留まることになります。



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