聖書注解「た」行






聖書用語「た」



大洪水

 旧約聖書中の創世記に記されている地球的大異変で、文字通り地上すべてが水に浸かりました。この大異変は聖書に限らず世界中の神話に残っており、その確かさが実証されていると考えられています。大洪水はノアが600歳のとき、紀元前2344年頃に始まったとされています(創世記第6章11〜13節第7章序文第7章7節第7章21節第8章4節)。この出来事は水で覆われたことによって、地球のバプテスマであることを象徴しています(1ペテロ3章20〜21節)。

 わたしは地の上に洪水を送って、肉なる者を滅ぼし去る(創世記6章17節、モーセ7章34節、43、50〜52節、8章17、30節)、洪水が地に起こった(創世記7章10節)。神は契約のしるしとして雲の中ににじを置かれた(創世記9章9〜17節)。洪水の中で滅びるであろう(モーセ7章38節、8章24節)。

大祭司

高き所

 このような場所は主に、偶像礼拝の儀式の時に香を焚いたり犠牲となる動物などをささげた場所として使用されていますが、預言者サムエルラマのような「高き所」で行われた祭に参加しているので、すべての「高き所」は邪悪な行いに耽るために使われていたのではなかったようです(サムエル上9章12〜14節、列王記下第4章23節)。偶像礼拝の場として山や丘の頂、家の屋上などが「高き所」として使用されました。この場所にはアシラ像が安置されることもあったようです。(申命記第7章1〜5節、古代及び現代の偶像礼拝 魅力と儀式

ダゴン

 旧約聖書に記されている邪教の神です。(古代及び現代の偶像礼拝、サムエル記第5章2〜3節

タダイ(ヤコブの子ユダ)

 イエスが伝道をしていたときに選ばれた12使徒の一人です。(マタイ10章3節、マルコ3章18節、ルカ6章16節、使徒1章13節)。マタイ、マルコの両福音書には「タダイ」と記されていますが、ルカの福音書と使徒行伝には「ヤコブの子ユダ」と表記されています。また、ヤコブの子ではなく、「ヤコブの兄弟」であるとする説もあります。紀元72年頃に磔にされて殉教したと言われています。

ダニエル書

ダビデ

 旧約聖書中の人物で、古代イスラエルの王です。ダビデはユダ族のエッサイの息子で、勇敢な若者であり獅子や熊、ぺリシテ人の巨人ゴリアテを倒しています(サムエル上17章)。その後彼はイスラエルの王に選ばれ、油を注がれています。その当時の王サウルと同じように、成人してから大きな罪を犯しましたが、サウルと違うのは、心から罪を悔いたことです。それによって、ウリヤの殺害を除いては赦しを得ることができたと言われています。ダビデの子らの中にはソロモンがいます。彼は一生のうちに多くの妻とそばめを持ちました。名が記されている妻は、ミカル、ナバルの妻アビガイル、アヒノアム、ウリヤの妻バテシバが挙げられています。ダビデの一生は次の4期に分けることができます。
羊飼いとして暮らしたベツレヘム時代(サムエル上16〜17章)
サウル王の宮廷で過ごした時代(サムエル上18章〜19章18節)
逃亡生活の時代(サムエル上19章18節〜サムエル下1章27節)
ヘブロンでユダの王として治めた時代(サムエル2〜4章)と、
後に全イスラエルの王となった時代(サムエル下5章〜列王上2章11節)
 ダビデはバテシバとの間に犯した姦淫の罪によって、人生最後の20年間を数々の不幸に苦しめられています。ダビデの治世に、国そのものは繁栄しましたが、彼自身は罪を犯したことで苦しみを味わっています。家族の間に絶えず反目があり、子であるアブサロムとアドニヤの場合は、公然とした反乱にまで至っています。それらの出来事は、罪を犯したダビデが下した宣告の成就です(サムエル下12章7〜13節)。これらの不幸ににもかかわらず、ダビデの治世にイスラエルが最盛期に達したのは、彼が諸部族を一つの国家に統一し、領土を確保し、真実の宗教を基とした政体を築いて神の御心をイスラエルの法としたからです。これらの理由により、ダビデの治世は後に、イスラエルの黄金時代と言われ、メシア来臨時のより輝かしい時代をあらかじめ示すものと見なされました(イザヤ16章5節、エレミヤ23章5節、エゼキエル37章24〜28節)。

ダマスコ(ダマスカス)

 シリアの古代都市で、ダマスコは砂漠の端の沃野に位置しており、バラダ川を豊かな水源としています。ダマスコの名は聖書中で何度も登場し、古いものでは創世記15章2節にあります。預言者エリヤは神の名によってダマスコに住んでいたハザエルを王としました(第19章15節)。パウロはダマスコに向かう途中、復活したイエス・キリストの訪れを受けて劇的な改宗をすることとなりました。(使徒行伝9章1〜27節、22章5〜16節、26章12〜20節)

賜物

 神が人に与えた能力や才能です。地位や財産も場合によっては賜物と見られることがあります。賜物には2種類ありそれぞれ聖霊の賜物、御霊の賜物と言われています。あらゆる賜物は神からくるものであり、賜物を否定する人はキリストの福音を否定する立場をとります。永遠の命は賜物の中で最も大いなるものとされています。賜物はある人にはこれ、またあるには別のものが与えられ、全ての賜物を得られるわけではありません。

 霊の賜物は種々ある(1コリント12章4〜10節)。更に大いなる賜物を得ようと熱心に努めなさい(1コリント12章31節)。あらゆる完全な賜物は、光の父から来る(ヤコブ1章17節)。

堕落

 人類がこの地上で必ずを迎える状態となった過程を言います。アダムエバ善悪を知る木の実食べて、死すべき状態であると死に支配される状態に突入しました。一般的に堕落は罪なものととらえられていますが、これらは人が成長する過程で必要なもので、罪とは逆に堕落とは祝福であり、神の計画の一部です。イエス・キリストはアダムの堕落に対して贖いの役目を持ち、悔い改めを条件に一人一人の罪を贖うために人として降臨し、人として死んでから復活し死を克服しました。

 それを取って食べると、きっと死ぬであろう(創世記2章17節)。エバはその実を取って食べた(創世記3章6節)。見よ、人はわれわれのひとりようになり(創世記3章22節)。アダムにあってすべての人が死んでいるのと同じように、キリストにあってすべての人が生かされるのである(1コリント15章22節)。

タラント

 古代に用いられた秤量の単位、あるいは高額の通貨単位です(列王上9章14節)。60ミナで1タラントとなります。またタラントは、イエス・キリストの福音など、非常に価値のあるものの象徴としても使われていました(マタイ18章24節、25章14〜29節)。金貨1タラントは銀貨20タラントと同じ重量です。

ダリヨス(メデア)

 旧約聖書中の人物で、カルデヤ(新バビロニア)の王ベルシャザルの死後、62歳のときにバビロンを治めたメディア人(メデア人)の王です(ダニエル5章31節、6章9節、25〜28節、9章1節、11章1節)。父はメデア人アハシュエロスです(ダニエル9章1節)。ダリヨス王の治世にはダニエル預言をしていました。

ダリヨス1世(ペルシャ)

 紀元前522〜486年頃、古代ペルシアの王カンビュセス(カンビュセス2世)に代わって統治したペルシア帝国の王です。ダリヨス1世の時代に預言者ハガイゼカリヤの預言に励まされて、クロス王の時代にエルサレム神殿を復興させに来ていた部族長ゼルバベルと大祭司エシュア(ヨシュア)が(エズラ第2章1〜2節)、王の治世第6年アダルの月の3日に神殿を完成させています(エズラ第4章23〜24節、第6章14〜15節)。

タルシシ

 旧約聖書中の人物、ヤペテの子ヤワンの次男です(歴代上1章5節)。古代の族長たちの名はそのまま都市名となっていることが多くあります。

タルシシ

 古代スペインの商業都市で港町として栄えていました。(創世記第10章イザヤ書第2章16節第23章1節、エゼキエル書第27章5,10,13〜14、16節

タルタン

 旧約聖書列王記下に記されているアッシリア人の名前です。個人名ではなく役職名であると言われています(列王下第18章17節、イザヤ第20章1節)。

ダン
旧約聖書中の人物で、ヤコブラケルのつかえめビルハの間に生まれた男子です。
ダンの部族
 ヤコブはダンに祝福を与えていて(創世記49章17節)、モーセもダンに祝福を与えました(申命記33章22節)。カナンに定住した後に、ダンの部族が受けた土地は狭いものですが非常に肥沃な土地でした(ヨシュア19章40〜48節)。その土地をアモリ人(士師記1章34節)やペリシテ人(士師記13章2節)から守るのはかなり困難でしたが、結果的にダンの部族はパレスチナ北部のライシに移り(士師記18章)、この町の名を「ダン」と改めています。この町はダンからベエルシバまで広がるパレスチナの北辺の地としてよく知られています。ダンからベエルシバまでの距離は約240`あります。

タンムズ

 預言者エゼキエルの生きていた時代に、イスラエルが拝んでいた異教の神です(エゼキエル第8章14節)。






聖書用語「ち」



 古代イスラエルにおいて、血は生命の源、肉体の活力と考えられています。旧約の時代に、神は血を食することをイスラエルに禁じていました(レビ3章17節、7章26〜27節、17章10〜14節)。犠牲の贖いの力は生命に欠かせないものと考えられており、旧約聖書に述べられている祭司によって行われる動物の犠牲は、後にイエス・キリストによって果たされる偉大な犠牲の象徴となっています(レビ17章11節)。キリストの贖いの血は、悔い改める人をから清めるためのものです(1ヨハネ1章7節)。

チクラグ

 ダビデがガテの王マオクの子アキシから与えられたペリシテ人の町で、1年4ヶ月住みました(サムエル上27章1〜7節)。その後アマレク人に襲われて、妻や子供達がされわれますが、ダビデは祭司アビヤタルに神に伺いを立ててもらい、さらわれた人々や物を取り返すことができました(サムエル30章1〜20節)。塩の海(死海)と西方にあるガザとの中間地点にあります。

チグリス川

 全長約1900kmの西アジアのメソポタミア地方を流れる大河です。アルメニア共和国のアルメニア高原に水源があり、トルコ共和国を流れてイラク共和国にはいり、バスラ北方でユーフラテス川と合流してシャッテルアラブ川となり、ペルシア湾に注いでいます。流域のメソポタミア地方は、古代文明発祥の地で、現在はなつめ椰子、米、小麦、大麦などの灌漑農業が行われています。

 チグリス川流域では古くから国が起こり、上流ではアッシリア、中下流ではバビロニア、河口周辺ではカルデアなどいった国がありました。創世記第2章14節に記されている「ヒデケル」は、チグリス川であると考えられます。

地中海(大海)

 ヨーロッパ、アジア、アフリカの3大陸に囲まれ、東はスエズ運河により紅海、インド洋に、西はジブラルタル海峡により大西洋に通じる、面積約290万平方km、平均水深1429m、最高水深4595mの海域です。大西洋の付属海で、ボスポラス海峡以北は黒海と呼ばれています。古代には、エジプトフェニキアギリシアローマ人が活躍し、地中海文化圏を形成しました。中世には、ベネチアなどイタリア諸都市の東方貿易の交通路となっています。

チッポラ

 モーセの妻でリウエルと呼ばれている祭司エテロの7人の娘の内の一人です(出エジプト1章16〜22節)。2人の間にはゲルショムが生まれました。チッポラはゲルショムに割礼を施すのを拒んでいたために、神の怒りがモーセに向かって表されています(出エジプト第4章24〜26節

チラ

 旧約聖書に記されているカインの子孫、レメクの2人の妻のうちの1人で、トバルカインを産みました。かれは聖堂や鉄の刃物を鍛える者となっています。(創世記第4章17〜22節






聖書用語「つ」



月の光栄

 神の救いのひとつの段階で、最後の裁きの後に人々が住む2番目の階級です。新約に記述があり、この光栄には一般に善人といわれる人が受け継ぐと考えられています。

付け加え、取り去る

 預言者などが書き記した文に、神によって権威や権能を受けていない人が勝手に自分の解釈や他の権力者の指示によって、文を書き足したり、取り去ったりすることです(申命記4章2節、12章32節、エズラ書10章19節、ルカ11章4節黙示録第22章18〜19節)。

つぶやき

 神の目的や計画、また神の僕に対して不平や不満を言うことです。

 「民はモーセにつぶやいて言った(出エジプト第15章24節〜16章3節)」 「ユダヤ人らはイエスについてつぶやき始めた(ヨハネ6章41節)」

つまずく、つまずかせる

 神の律法を破ったり、罪を犯すことです。また、人を苦しめたり、傷つけたり、不愉快やいらだたせることも含まれます。

 もしあなたの右の目が罪を犯させるなら、それを抜き出して捨てなさい(マタイ5章29節)、わたしを信ずるこれらの小さい者のひとりをつまずかせる者は、海の深みに沈められる方が、その人の益になる(マタイ18章6節)、そのとき、多くの人がつまずき、また互いに裏切り、憎みあうであろう(マタイ24章10節)。

 神の戒めに故意に従わないことです。完全な罪からの清めはイエス・キリスト贖罪の力によらなければならないとされています。

 「その罪を隠すの者は栄えることはない(箴言28章13節)」 「あなたがたの罪は緋のようであっても、雪のように白くなる(イザヤ1章18節)」 「罪人は死に、義人は救われる(エゼキエル18章)」 「神の子羊は世の罪を取り除く(ヨハネ1章29節)」 「バプテスマを受け、あなたの罪を洗い落としなさい(使徒行伝22章16節)」 「罪の支払う報酬は死である(ローマ6章23節)」 「人がなすべき善を知りながら行わなければ、それは彼にとって罪である(ヤコブ4章17節)」

ツロ(テュロス)

 古代フェニキアの姉妹都市で、海運や貿易の中心地です(イザヤ第23章第23章2〜3節)。両方の町の人々がイエスの教を聞いており(マルコ3章8節、ルカ6章17節)、イエスがスロ・フェニキア生まれの女の娘を癒したのはこの近くです。またツロの王はダビデソロモンの時代に、王宮や神殿建築に援助をした人物として知られています(サムエル下5章11節、列王記上9章2節、歴代志上14章1節、歴代志下2章)。(エゼキエル第28章20〜23節)。






聖書用語「て」



ティンダル訳聖書

 ティンダル訳聖書(Tyndale's Version)は、1526年2月にドイツ・ヴォルムスの町で発行されました。エラスムスの (Desiderius Erasmus, 1469〜1536)のギリシア語校訂本に基づいて訳されたものであり、最初の英語聖書です。ティンダル (William Tyndale, 1491〜1536)は、英語聖書を発行することが禁じられていた英国を避けて、ドイツでこれを翻訳出版しました。これは、英国でヘブライ語、ギリシア語の原典から訳された最初のものです。新約は1525年、旧約は5書が1530年、ヨナ書が1531年に出版されましたが、彼はこのため異端のかどで捕らえられ火刑に処せられています。現在ヴォルムス版1冊だけがブリストルのバプテスト・カレッジに現存しており、その文体は優雅で創造性に富み、近代英語史および『欽定訳聖書』に大きな影響を与えました。

デカポリス

 デカポリスとは元来、10のギリシャ都市の連合で、その地域はエスドラエロン平原からガリラヤの海の東岸地帯までに及びます。イエスが4000人に食物を与えたのはこの地であり、またツロ、シドンからガリラヤの海へ行く時にここを通過しています(マルコ7章31節、8章9節)。

テグラテピレセル3世(テグラテ・ピルネセル)

 紀元前732〜715(734〜717)年頃にユダ王国を統治していたアハズ王が、イスラエルペカの攻撃に対抗するために応援を要請したアッシリアの王です(列王下16章5〜9節、歴代志下28章5〜21節)。紀元前744〜727年頃の間統治し、この時イスラエルの8つの町を攻め取ってアッシリアに引いていきました(列王下15章29節)。3回行われた大きな捕囚の1つとなっています。列王記下では「テグラテピレセル」、歴代志下では「テグラテ・ピルネセル」と表記が違っています。テグラテピレセル3世の後はシャルマネセル5世が王となっています。列王記下15章19節に記されている「アッシリアの王プル」は、テグラテピレセル3世の別名です。(行方知れずの部族

テサロニケ

第1の手紙 第2の手紙

テシベ

 旧約聖書に登場する預言者エリヤの出身地です(列王上17章1節)。ギレアデの地にあり、ヨルダン川中部東岸に位置しています。

デダン、デダン人

 旧約聖書に記されている民の名で、紅海周辺のアカバ湾南東にあるデダンの地の住民であると考えられています(イザヤ第21章1〜7節)。

テトスへの手紙

デナリ

 新約時代の貨幣制度の単位で、10アサリオンが1デナリとなります(マタイ18章28節、20章2節、22章19節、マルコ6章37節、12章15節、14章5節、ルカ10章35節、20章24節、ヨハネ12章5節、黙示録6章6節)。この銀貨にはローマ皇帝カエサルの像が刻まれていました(ルカ20章24〜26節)。

デパテ

旧約聖書中の人物、ヤペテの子ゴメルの次男です(歴代上1章5節)。

テブニ

 紀元前885年にジムリの後に、2つに分裂したイスラエル北王国の1つで王にされようとしましたが、もう1つの方で王の位にのぼろうとしたオムリの民に負けて死んでしまいました。(列王上16章21〜22節)

デボラ

 旧約聖書に記されている、バラクと共にカナンの王ヤビン(士師記4章1〜2節、23〜24節)を倒した女予言者です。40年間イスラエルを治めました(士師概略表、士師記第4章6〜24節第5章21節)。

テマ

イシマエルの12人の息子の中のひとりです。

テムナテ・セラ

 旧約聖書中の人物ヨシュアが葬られた場所で、ガアシ山の北にあります。彼はこの地を嗣業の地として与えられました(ヨシュア24章30節)。

テモテ

 新約聖書に登場する人物でパウロの弟子、または兄弟、息子などと呼ばれた人です。第一の手紙第二の手紙の2つがあります。

テラ

 旧約聖書に登場する人物で、アブラハムナホルハランの父です。テラの父はナホルといいます(創世記11章24章)。70歳から子供が生まれ始め、130歳頃にアブラハムを生み、205歳のときにハランの地で死にました(創世記11章26節〜第12章4節)。

テラス

旧約聖書中の人物、ヤペテの7男です(歴代上1章5節)。

テラピム

 日本聖書協会口語訳聖書に記されている何かの像を表している語です。英訳聖書では「househoid gods(家族の神)」と表記されているものもあります。一般には偶像崇拝者が占星術などに使用するものと言われていますが、実際は自分たちの土地や財産といったものを受け継ぐ法的権利を像の形にしたものであるとする説の方が正しいようです(創世記第31章19節)。

デリラ

 旧約聖書中の人物で、サムソンをだまして裏切ったぺリシテ人(パレスチナ)の女です。(士師概略表、士師記16章)

テレビンの木

 古代の族長アブラハムがまだアブラムという名だった頃に、カナンの地で初めて天幕(幕屋)を張った場所シケムに自生していた松科の植物です(創世記第12章6節〜7節)。この木は個人で所有しているらしく、人の名を付けて「〜のテレビンの木」と呼ばれていたようです(創世記第18章1〜3節

 聖典に記されている「天」という言葉には、2つの基本的な意味があります。1つは、神が住んでいる場所および聖徒が将来住む場所、2つ目は、地球を取り巻く空間や広がりです(創世記28章12節、詩篇11篇4節、マタイ6章9節)。天とパラダイスは全く違った場所であり、パラダイスとは世を去った忠実な霊が一時的にとどまる場所となっています。イエス・キリストは、十字架上で死んだ後にパラダイスを訪れていますが、3日目に、マリヤに自分がまだ神のもとに言っていないことを告げています(ルカ23章39〜44節、ヨハネ20章17節)。

 わたしは、あなたの指のわざなる天を見(詩篇8篇3節)。もろもろの天は主のみことばによって造られ(詩篇33篇6節)。あなたは天から落ちてしまった(イザヤ14章2節)。もろもろの天は巻物のように巻かれ(イザヤ34章4節)。わたしは新しい天と、新しい地とを創造する(イザヤ65章17節)。わたしが天の窓を開いて(マラキ3章10節)。天にいますわれらの父よ、御名があがめられますように(マタイ6章9節)。パウロは第三の天にまで引き上げられた(2コリント12章2節)。天に静けさがあった(黙示録8章1節)。

天国

 地上における神の王国とは、回復されたイエス・キリストの教会のことを指します。教会の目的は、教会員に日の栄えの王国である天の王国で永遠に住むための準備をさせることとなっています。また聖典の中では、教会は地上における天の王国であるという意味で、教会を天の王国と呼ぶ場合もあります。回復された教会は地上における神の王国ですが、この王国という表現は、現在の宗努範囲にとどまっています。しかし福千年に突入すると、政治的にも宗務的にも、神の王国となります。

 主はとこしえに王でいらせられる(詩篇10篇16節、11篇4節)。天の神は一つの国を立てられます。これはいつまでも滅びることがなく(ダニエル2章44節)。悔い改めよ、天国は近づいた(マタイ3章2節、4章17節)。御国がきますように、みこころが地にも行われますように(マタイ6章10節)。まず神の国を求めなさい(マタイ6章33節)。わたしは、あなたに天国のかぎを授けよう(マタイ16章19節)。さあ、あなたがたのために用意されている御国を受けつぎなさい(マタイ25章34節)。わたしの父の国であなたがたと共に、新しく飲む(マタイ26章26〜29節)。アブラハム、イサク、ヤコブやすべての予言者たちが、神の国にはいっている(ルカ13章28節)。正しくない者が神の国をつぐことはない(1コリント6章9節)。肉と地は神の国を継ぐことができない(1コリント15章50節)。富を求める前に神の王国を求めなさい(ヤコブ2章18節)。

天使

 天使と呼ばれる存在は、の状態の者と肉体をまとった状態の者の2種類が存在しています。霊の状態の天使は、以前は死ぬ体を持って現世のある時代に人間として存在していましたが、現在は人としては死んで復活を待っている段階です。肉体を持っている天使とは、死者の中から甦った者や、または身を変えられた者たちのことを指します。聖典には天使の働きに関する多くの記述があり、義人が天使と呼ばれたり(創世記19章15節)、天上の神の御座を取り囲む天使も存在しています。また善の天使とは別に悪の天使についても記されています。前世でルシフェルに従って神の前から追放され(黙示録12章1〜9節)、地上に投げ落とされた者は、堕天使とか悪魔とか呼ばれることがあります。

 聖書や聖書外典には、ミカエル(ユダ1章9節、ダニエル10章13節)、ガブリエル(ダニエル8章15〜16節、ルカ1章19節、26〜27節)、ラファエル(トビト書3章16節)、ウリエル(外典第2エズラ4章1〜5章13節、7章1〜9章25節、10章28〜59節)が記されています。

 ヤコブは神の使いたちが上り下りしているのを見た(創世記28章12節)。神の使いたちがヤコブに会った(創世記32章1〜2節)。ギデオンは顔を合わせて主の使いを見た(士師記6章22節)。天の使いが手をエルサレムに伸べてこれを滅ぼそうとした(サムエル下24章16節)。天の使いが彼にさわり、「起きて食べなさい」と言った(列王上19章5〜7節)。ダニエルは示現の中で天使ガブリエルを見た(ダニエル8章15〜16節)。天使の長ミカエルが来て、ダニエルを助けた(ダニエル10章13節)。天使ガブリエルが神から遣わされた(ルカ1章19節、26〜27節)。悪魔の使いたちはさばきのために、しばりつけたまま、閉じ込めておかれた(ユダ1章6節、2ペテロ2章4節)。






聖書用語「と」



トーラー

 預言者モーセが記した旧約聖書中の最初の5書である、創世記、出エジプト記、レビ記、民数記、申命記を指して言われるものです。「トーラー」という言い方はおもにユダヤ教において使用されており、またこの5書のことを「モーセの5書」という場合もあります。

トガルマ

 現在のアルメニア付近にあった古代都市の名です(エゼキエル書第27章5,10,13〜14、16節)。古代の族長ヤペテの子孫に関係があるといわれています(エゼキエル第38章2〜6節)。

トガルマ

旧約聖書中の人物、ヤペテの子ゴメルの3男です(歴代上1章5節)。

トバル

 現在のグルジアやトルコの黒海沿岸付近にあった古代都市の名です(エゼキエル書第27章5,10,13〜14、16節)。古代の族長ヤペテの子孫に関係があるといわれています(エゼキエル第38章2〜6節)。

トバル(ヤペテの子)

旧約聖書中の人物、ヤペテの5男です(歴代上1章5節)。

トバルカイン

 旧約聖書に記されているカインの子孫、レメクの息子です。母はチラで、異母兄弟にヤバルユバルがいます。(創世記第4章17〜22節

トペテ

 エルサレムの南方、ゲヘナ(ヒンノムの谷)の近くにある谷の名前です。ここでは邪神モレクのために、子どもたちがいけにえとして火に焼かれてささげ物となった悪名高い場所です。死体は焼き尽くして痕が残らないようにするため、常に火が絶やされずたかれていたので、シュオルなど地獄の同義語となっています。現在のチュニジアにあるカルタゴのはずれにも「トペテ」と呼ばれる所があり、モレク神にささげられた死体が葬られたとされています。ここにはシンボルの彫られた石や水浸しの洞窟があり、チュニジアの観光名所となっています。

トビア

 旧約聖書外典トビト書に登場する人物で、天使ラファエルと旅をしています。ナフタリ族の出身で、父トビト、母アンナから生まれました(トビト書1章1〜9節)。

トビト

 旧約聖書外典トビト書に登場し、アッシリアの王シャルマネセル捕囚されてニネベ(イラク)に送られた人物です。ナフタリ族の出身で捕囚前はテシベに住み、家族には妻アンナと天使ラファエルと旅をした息子トビアがいます(トビト書1章1〜9節)。トビトの甥アヒカルアッシリアの王エサルハドンに次ぐ地位を与えられました(トビト1章21〜22節)。

ドマ

イシマエルの12人の息子の中のひとりで、村と宿営の名にもなっています(創世記25章13〜16節)。

ドマ

 イザヤ書に記されているアラビア砂漠に位置する地名です(イザヤ第21章1〜7節)。創世記25章16節によると、村と宿営の名であることが記されているので、イシマエルの子らの名前から名付けたとも考えられます。

トマス

 イエス・キリストが任命した最初の12使徒の1人です(マタイ10章2〜3節、ルカ6章13〜16節、14章5節、20章24〜29節、21章2節)。ギリシャ語では「デドモ」と呼ばれており「双子」という意味がありますが、これは名ではなく姓であるとも言われています(ヨハネ11章16節、20章14節)。トマスは自分の目で救い主を見るまで、イエスの復活を疑っていましたが、強い意志を持って進んで迫害に立ち向かって、イエスとともに死のうとしています(ヨハネ11章16節、20章19〜25節)。彼の最後は、カスピ海南東部にあった古代国家パルティアとインドの異教の聖職者たちによって、槍で刺し殺されたと言われています。

ドミティアヌス

 新約聖書時代のローマ皇帝で、紀元81〜96年まで統治していました。彼は同じローマ皇帝であったヴェスパシアヌスの息子で、ドミティアヌスの前皇帝であるティトゥスの弟です。皇帝礼拝を大々的に推し進め、教会に激しい迫害を加えています。ヨハネがパトモス島へ流刑にされたのは、彼の治世の末期です。この期間の間に大勢の聖徒が殉教しました。

トラ

 旧約聖書に記されている、アビメレクの後に士師(さばきつかさ)となったイッサカル族出身の人物です。23年間イスラエルを治めました(士師記11章1〜2節)。

トラヤヌス

 新約時代のローマ皇帝で、紀元98〜117年まで統治していました。トラヤヌス治世下においても迫害は続行されていましたが、しかし彼は、キリスト教徒をむやみに捜索する必要はない、また見つけた場合でもキリストを否定した者は許すと布告しています。

奴隷

 聖書の中では古代に奴隷を持つことが許されていました。奴隷を手荒に扱うことのないように、奴隷には奴隷の律法が決められています(出エジプト第21章1〜11節)。(列王記下第4章1〜7節



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