聖書用語「ら」行






聖書用語「ら」



ラマタイム・ゾピム

 旧約聖書の預言者サムエルが生まれた町です(サムエル上第1章1節20節)。短く「ラマ」ともいいます(1章19節)。

らい病

 旧約、新約共に古代で流行した、感染性の病気です。ハンセン病とも言われ、モーセや(出エジプト4章6〜7節)、姉のミリアム(民数記12章10節)、ナアマン(列王記下5章)、ウジヤ王(歴代史下26章19〜21節)など、聖書中の著名な人物がこの病気で苦しみました。1879年ノルウェーの医学者ハンセン(G.H.A.Hansen)が癩菌を発見したところからこの名称が付いています。癩菌の感染によっておこる慢性伝染病ですが、伝染力はきわめて弱く、らい腫型と類結核型などの種類があります。知覚が麻痺したり、皮膚が栄養障害を起こしてくずれたりし、かつては不治の病とされましたが、治療薬の出現で現在では治療できます。日本では新しい患者の発生はほとんど見られていません。他に癩、癩病、レプラと表記します。

 イエスは何度かライ病にかかった人を癒しました(マタイ8章2〜4節、マルコ1章40〜45節、ルカ5章12〜15節)。また、ルカ17章11〜19節では10人のライ病人を治しています。(レビ記第13章1〜2節

ラオデキヤ

 新約聖書に出てくる地名で、キリスト教会の支部がありました(コロサイ2章1節、黙示録3章14節)。

ラケル

 旧約聖書中の人物でヤコブの妻で、ビルハというつかえめがいます(創世記29〜31、35章)。彼女はヨセフベニヤミン(ベンジャミン)を産みました。

ラキシ

 旧約聖書列王記下に記されている地名で、ユダ王国の砦となった町です。アッシリアの王セナケリブが攻めました(第18章14節第18章17節)。

ラザロ

 新約聖書ルカによる福音書の人物で、イエスのたとえ話の中に物乞いで病気になった貧しい人として登場しています(ルカ16章19〜31節)。

ラザロ(マルタ、マリヤの兄弟)

 新約聖書ヨハネによる福音書の人物で、マルタマリヤの兄弟です。イエスによって蘇生されました(ヨハネ11章1〜44節、12章1〜2、9〜11節)。

ラハブ

 旧約聖書に登場する遊女で、ヨシュアエリコを攻略する時に偵察のための斥候をかくまったことで知られています。(ヨシュア記2章1〜7節

ラビ

 ユダヤ教に於いて宗教的指導者であり律法学者。特に16世紀頃にかけてタルムードの編纂・執筆に貢献した学者を一般的に指しています。彼らはユダヤ教指導者としての知識と訓練があり、その職を任された者。歴史的にはシナゴーグ(ユダヤ教会堂)の指導者であり、ユダヤ人コミュニティーの指導者ともなりました。

ラファエル

 旧約聖書外典トビト書に登場する天使で、トビトの息子トビアと旅をして、旅が終わるまで自分が天使であることを隠していました。大きな魚を捕まえたトビアに、魚の各部分の利用法を教えています。ラファエルはもともとカルデヤでラビエルとして知られており、ヘブライ語では「癒す者」、「医者」、「外科医」という意味があります。(トビト書10章16節)

ラブサリス

 旧約聖書列王記下に記されているアッシリア人の名前です。個人名ではなく役職名であると言われています(列王下第18章17節)。

ラブシャケ

 アッシリアエルサレムに攻めて来たときに、アッシリアの王セナケリブの声明を読み上げた人物です(列王下第18章17〜35節)。個人名ではなく役職名であると言われています。

ラマ

 「高い所」を意味する、敵からの攻撃を防ぐために築いた人口の丘です(列王記上第15章17節)。

ラミ

旧約聖書に登場する巨人ゴリアテの兄弟です。

ラメセス2世

 エジプト第19王朝(BC1320〜1200)の時に、モーセがエジプトから脱出しようとした際、行く手をはばんだと言われているエジプトの王の1人です(出エジプト12章40節)。(古代エジプト






聖書用語「り」



律法学者

 旧約聖書の時代に聖文を筆写する務めを持っていた書記(エレミヤ8章8節)が、後に律法を解釈する者となって新約の時代には「律法学者」と呼ばれ、権力を持つようになりました。実際にはからの指示も預言者の後押しも全くなく、聖書学上でも彼らが地位や名誉、権力を手中にできる道理も助言も存在しません。(マタイ13章52節、マルコ2章16〜17節、11章17〜18節、ルカ11章44〜53節、20章46〜17節)。

リビア

 ユダの王アサの治世第10年頃に、エチオピアと共に攻めてきた国です(歴代志下14章9〜15節、16章8節、列王記上第15章18〜22節)。アフリカ北部、地中海に面した国で国土の大部分はリビア砂漠となっています。1951年イタリアからリビア連合王国として独立、1959年油田が発見され、多量の石油の産出国となりました。首都はトリポリ、1969年にリビア・アラブ共和国となっています。(創世記第10章

リベカ

 旧約聖書中の人物でアブラハムの子イサクの妻です(創世記24〜27章)。エサウヤコブを産みました(創世記25章23〜26節)。父はベトエルで、祖父はアブラハムの兄弟ナホル、祖母はミルカといいます(創世記24章15節)。

リウエル

 モーセの義父エテロの父の名です(民数記10章29節、出エジプト第2章18節3章1節)。






聖書用語「る」



ルカによる福音書

ルシフェル

 ルシフェルという言葉には、「光り輝く者」 あるいは「光を持つ者」という意味があり、「暁の子」や悪魔としても知られています。ルシフェルは神の創った息子の一人であり、前世で反乱を起こして天界にいた3分の1の霊を率いて堕落しました(黙示録第12章4、7〜9節)。ルシフェルという名が聖書に出てくるのはイザヤ書14章12節ですが、口語訳では「黎明の子」と訳されています。また英訳聖書にもルシフェルと表記されていないものもあります。(へブル文学の表現形式・両義性

ルツ

ルデ

旧約聖書中の人物で、ノアの次男セムの4男です。

ルベン

 旧約聖書中の人物で、ヤコブレアの長男です(創世記29章32節)。ルベンは、ヤコブのはしためのビルハとの罪により、長子の特権を失っています(創世記35章22節)。

ルベンの部族

 ヤコブがルベンに授けた祝福は、創世記の49章3節と申命記33章6節に記されています。この部族は民の数が次第に減って、部族としては存続したものの、政治的な影響力は低下していきました。ルベンの長子の特権は、ヨセフがヤコブの2番目の妻ラケルの長男であったため、ヨセフとその子孫に移っています(歴代史上5章1〜2節)






聖書用語「れ」



黎明の子

 イザヤ書14章12節に記されている、ルシフェルの別名です。しかしながら口語訳聖書にルシフェルの表記はありません。

レア

 旧約聖書中の人物でラバンの長女です。ヤコブの4人いる妻の内の一人で(創世記29章23節)、6人の息子と1人の娘を産みました(創世記29章31〜35節、30章17〜21節)。またラバンはジルパをつかえめとしてレアに与えています(創世記29章24節)。

 現世に生まれる前に存在し、現世で肉体に宿った後に、死後復活の時まで分離した状態で生きて存在する要素で、すべての地上で生きている動植物は地球上の元素で生成される前に、霊体として存在していました(創世記2章4〜5節、モーセ3章4〜7節)。霊体の形は人間の肉体に似ており(創世記1章26節)、また霊は非常に希薄な物質でできていると考えられていて、確認されている元素や物質より微細で純粋だとされています。聖書学において、人は文字通りの息子や娘であって、地上の肉体による両親のもとに生まれる前に、天で神によって霊体を創造されました(へブル12章9節)。天父たる神が存在するように、天母も同様に存在します。地上に生を受けている人は皆、骨肉の体の他に不滅の霊体を持っています。聖書の幾つかの場所で定義されているように、霊と肉体が一つになって霊を持つ存在としての人が形成されました(創世記2章7節、モーセ3章7、9、19節、アブラハム5章7節)。

 霊は肉体がなくても生きることができますが、肉体は霊体なしでは生きることができません(ヤコブ2章26節)。肉体の死とは、霊が肉体から分離することを意味し、霊の死は永遠に神の属性から絶たれることをいいます。復活の時には、霊はかつて生きていたときに結びついていた同じ肉体と再結合しますが、その体は現世の時とは著しい違いがあります。復活した肉体にも2種類あり、一つは福千年の時にその善行において生かされる肉体で(黙示録20章4〜5節)、まだ完全な肉体との結合体ではありません。完全な肉体になるのは福千年後の最後の戦いの後(黙示録20章7〜10節)、人としての最後の審判が下り、それぞれの光栄を受け継ぐことが決まってからと考えられています(黙示録20章12〜13節、21章4節)。

レカブびと

 神の聖約の民ではないのに、先祖ヨナダブが命じた自分たちの聖約を守って生活していた民です。その行いがよかったので、神の前に立つ人が絶えないであろうとの言葉を預言者エレミヤによって告げられています(エレミヤ第35章)。

歴代志上歴代志下

レゾン

 旧約時代の大王ソロモンの時代に敵対していた古代ダマスコの王です。彼はダビデ王の時代に自分の国を滅ぼされ(歴代史上18章3〜5節)、その憎しみのゆえにソロモン王を悩ましました。父の名はエリアダといいます。(列王記上11章23〜25節)

列王記上列王記下

レニングラードB19a写本

 「口語訳」、「新共同訳」聖書の底本となっている紀元1008年の写本です。

レバノン

 地中海東岸中部にある共和国で、1923年にフランス領となり1944年独立しました。伝統的な商業国で、主に中継貿易が経済を支えています。現在の首都はベイルートです。レバノンは旧約聖書から記載があり、イスラエル周辺の国として聖書に度々登場してきました。国旗に記されている木のマークは国の象徴であり、現在では数少なくなったレバノン杉は古代から知られていました。(イザヤ第2章13節

レハベアム

 旧約聖書中の人物ソロモン王の息子で、父の後を継いでBC931〜913年の17年間エルサレムユダ王国の王です(列王上12章1〜24節)。父ソロモンが神の道をはずれたために彼の時代で王国は2つに分裂し、それぞれ北のイスラエル王国南のユダ王国となっています。レハベアムは南のユダ王国を統治しました。ダビデの町に葬られた後、息子アビヤム(アビヤ)が王となっています(列王上14章31節)。(イスラエル王国とユダ王国の統治者ユダ王国歴代統治者

レビ
 旧約聖書中の人物で、ヤコブとレアの間に生まれた3番目の息子です。レビはイスラエルの一つの部族の始祖となっており、137歳まで生きました(出エジプト6章16節)。


レビの部族
 ヤコブはレビとその子孫に行いに応じた祝福を授けており(創世記49章5節)、その子孫はイスラエルの聖所における務めを果たしています(民数記1章47〜54節)。モーセと兄弟アロンはレビの子孫「レビ人」であり、彼の子孫は世襲制の祭司に任命されました(出エジプト記6章16〜20節、28章1〜4節、29章)。レビ人は時には音楽を奏でたり(歴代史上15章16節、ネヘミヤ記11章22節)、犠牲の動物を屠ったりしましたが(歴代志下29章34節、エズラ記6章20節)、普通は神殿の務めを果たします(ネヘミヤ記11章16節)。

 レビ人は神の努めをする者として神にささげられて、イスラエルの子らに代ってささげられたとされています(民数記8章11〜12節)。それによりレビ人は長子(キリスト)の身代わりとして神にささげられて、特別に神に属する者となっています(民数記8章16節)。彼らは聖別はされてはいませんが、その努めのために清められています(民数記8章7〜16節)。レビ人はカナンで受け継ぎの土地を持ちませんでしたが(民数記18章23〜24節)、献金である什分の一(民数記18章21節)を受けることと、48の町(民数記35章6節)と、祭日に民の施しにあずかる権利(申命記12章18〜19節、14章27〜29節)を受けることが定められました。

レビヤタン

 旧約聖書の「イザヤ書」「ヨブ記」「詩篇」などに出てくる海の大怪物です。日をのろう者と呼ばれ、竜、鰐などと訳され、また、アッシリアエジプトなどの象徴ともされる場合があります。レビアタン、リバイアサンとも呼ばれています(ヨブ記41章、詩篇74篇14節、104篇26節、イザヤ27章1節)。口語訳聖書のヨブ記41章1節では「わに」と表記されています。前章の40章には「河馬」と書かれた「Behemoth」について記されています。(2エズラ書6章49節)

レビレート婚

 イスラエルの部族で行われる慣習で、未亡人を亡夫の既婚の親族が引き取る婚姻の方法です。(ルツ記第3章1〜2節

レプタ

 新約時代の貨幣制度の単位で、2レプタが1コドラントになります(マルコ12章42節、ルカ21章2節)。

レメク(カインの子孫)

 旧約聖書に記されているカインの子孫、メトサエルの子です。二人の妻があって、それぞれアダとチラと呼ばれており、アダはヤバルとユバルを産み、チラはトバルカインを産んでいます。(創世記第4章17〜22節

レメク(アダムの子孫)

 旧約聖書に登場する人物で、メトセラが187歳の時に生んだ息子です。レメクは182歳でノアを生み、777歳で死んでいます。彼が死んだ年は、父メトセラの死の10年前となっており、大洪水の時には既に死んでいたことになります。






聖書用語「ろ」



ローマ帝国

 イタリア半島中部にラテン人の建てた古代都市国家で、後に世界的帝国に発展した国です。伝説では紀元前753年に建設され、最初は王政、紀元前510年ごろ共和制となります。貴族・平民の身分闘争の末、BC3世紀末に身分的平等が成り、対外的にはイタリア半島を平定し、カルタゴとのポエニ戦争の勝利により地中海帝国に発展しました。BC2世紀なかばからの内乱時代も、BC27年アウグストスの統一により収拾され、帝政に移行しています。2世紀にわたる「ローマの平和」を謳歌し、5賢帝時代には版図は最大となりましたが、2世紀末から衰退しました。軍人皇帝時代の内憂外患を除去したディオクレティアヌスは3世紀末にドミナトウス(専制君主政)をしい、テオドシウス帝の死後、395年帝国は東ローマ帝国と西ローマ帝国に分かれ、前者は1453年まで続きますが、後者は476年オドアケルに滅ぼされています。文学や芸術ではギリシアの影響を大きく受け、軍事・土木・法制に独創的な才能を発揮し、ギリシア文化、キリスト教をヨーロッパに普及・継承させる役割を果たしました。

 現在はイタリア共和国の首都となり、イタリア半島中部、テベレ川の下流にまたがる地域に存在しています。古代ローマ帝国の首都、中・近世はキリスト教信仰の中心として栄え、1870年にイタリア王国の首都となりました。各時代の文化遺産を持つ世界的観光都市で、西部にローマ教皇庁のあるバチカン市国があります。

ローマ人への手紙

ロゼッタストーン

 エジプト‐アラブ共和国のナイル川河口の都市ロゼッタ(ラシード)で1799年7月にナポレオンの遠征軍が発見した石碑です。この地名に因んで「ロゼッタ石」(Rosetta Stone)と呼ばれるようになりました。紀元前196年建立のプトレマイオス5世の頌徳碑で、上段にヒエログリフ(聖刻文字)、中段にデモテイク(民衆文字)、下段にギリシア文字が3段に刻まれてあり、同一の内容として、祭祀団がプトレマイオス5世を称えた布告が記されています。ギリシア語は新約聖書原典と同じコイネー期のものであり、古代エジプトの聖刻文字解読の手掛かりとなりました。解読したのは、エジプト学の父と言われるフランスの学者シャンポリオン (Jean Francois Champollion, 1790〜1832)です 。

 2004年4月に2つ目のロゼッタストーンがカイロの北東約90`の古代遺跡で発見され、高さ99p、幅84p、奥行き65pの石に古代ギリシャ語と古代エジプト語が記されています。それには、紀元前238年にプトレマイオス3世(BC246〜221)の出した勅令が記されており、プトレマイオス3世が現在のシリアやキプロスから穀物を輸入して、民衆を飢餓から救おうとしたことが書かれてあります。

ロダニム

 旧約聖書中の人物、ヤペテの子ヤワンの4男です(創世記第10章歴代上1章5節)。

六百六十六 666

 キリスト再臨前に世の中が荒廃する時、多くの人々に刻印として付けられる数字です。この刻印を体に付ける事を許した人間は、キリストが統治する福千年に生き残ったり、第1の復活によみがえることはないと記されています。(黙示録第13章11〜18節

ロト

 旧約聖書中の人物で、アブラハムの甥、ハランの息子です(創世11章27,31節、アブラハム2章4節)。父親ハランはウルの地で飢饉のために死んでいます(アブラハム2章1節)。ロトはアブラハム、サラとともにウルを去り、カナンへの旅に出ました(創世記12章4〜5節)。ロトは自ら選んでソドムに住みましたが、神はロトに使いを送って、民の悪事のゆえにソドムを滅ぼすに先立って、ソドムから逃れるように警告しています(創世13章8〜13節、19章1、4〜8、13、15節)。しかし、振りかえってソドムの滅亡を見たロトの妻は塩の柱となりました(創世紀19章24〜28節神の使い)。新約聖書にはロトについての幾つかの記述があります(ルカ17章29節、第2ペテロ2章6〜7節)。アブラハムと別れてから後のロトの生涯については、創世記13、14、19章に描かれています。

 ロトは、将来を悲観した娘たちによって子孫を残しました。姉からモアブ、妹からベニアンミというアンモン人の先祖が生まれています。(創世記19章36〜38節



inserted by FC2 system